2014-02

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スーパープレゼンテーション考察 ~絹が世界を救う日は来るのか?~




 今回のテーマ動画

 Fiorenzo Omenetto:Silk, the ancient material of the future

 訳:『絹……それは昔からある未来の素材』

 動画リンク(日本語字幕付き)




 さて、

 今回のテーマは「技術」と「絹」。


 絹……上質な服の素材として有名な布です。

 もともと昔の日本では絹を上品なものとか高級なものと考えられてきました。

 絹の服も、貴族とか高級武士とか将軍様などしか着ていなかったそうです。

 代わりに農民みたいな貧しい人たちは、木綿の服を通常時に着ていたとのこと。

 じゃあ豊かになった日本では絹の服が主流なのかというと、そうではない。

 皆さんの服を見てみればわかりますが、今の私たちのほとんどが来ている服の素材はポリエステルなどの化学素材。

 今ある絹を使った服というと、ウェディングドレスとかファッション系の服ぐらい。

 昔でも今でも、絹というのは大変高級なものだとわかります。



 で、なんで絹が高級なのか。

 その理由は製造過程にあります。

 絹の糸とは植物から得るものではなく、昆虫から得るもの。

 蚕が繭を作る際に出す糸から絹は作られるのです。

 当然1匹の蚕が作る糸の量は限られています。繭1個が卵を2回りくらい小さくしたようなものだからかなり少ない。

 とするとたくさんの蚕を飼育する必要があるわけですが、蚕も生きている虫。

 植物がたくさんある環境や、餌となる植物が大いに必要となる。定期的な管理もしないといけない。金もかかる。

 もしも蚕たちが病気にかかって死んだら絹もお陀仏。牛や豚や鳥の肉を求めるのと似ていますね。

 つまり、絹を作るのに必要な資金や場所の負担がかなり大きいために、絹は常に高級なものなのです。

 

 長い前置きでしたが本題に入りましょう。

 今回のプレゼン者であるフィオレンツォ・オメネット氏は、そんな絹の新たな有用性について紹介。

 実は絹の糸はかなり強くできていて、化学繊維にも劣らないほどの強度を持っている。

 成分が水とタンパク質だけだから、万一体内に入ってしまっても影響は全くない。

 そして水の中で変化することはなく、好きなタイミングで(酵素を使って?)分解させることができる。

 これほど有用な物質を使わないのはもったいない。

 
 もちろん蚕が作った糸のままでは意味がない。

 糸を分解し、形を変えて再び生成することで強度そのままの塊を作ろうというのです。

 分解方法はどうやらだいぶ前に解明されているようですね。



 さて、いったいどんな風に絹が使えるのか?

 彼が言う中で比較的簡単に作れるのが、フィルム。

 フィルムというとカメラのフィルムなどが一般的ですが、CDやDVDの光っている部分もその1つ。

 皆さんCD1枚で何曲もの音楽を普通に聞いていますが、あれはCDに内蔵された小さな凸凹に記録されているからできること。

 水やタンパク質は細かい物質だから、分解したものを紙みたいにして凹凸を入れればCDのように記録できる。

 タンパク質には自己集合機能があるらしいので、CDに分解したものを敷いておけばCDの複製も可能。

 
 さらに、物質の細かさを利用すればとても細い注射針も絹の糸で作れる。

 強度を利用してナットやボルトなど疑似金属製品を作ることもできる。

 この疑似ボルトなら水の中でも錆びたりしないので金属製品よりかなり有効。

 人体への無害性を考えれば、骨や血管にもできちゃう。

 さすがにこれは体内に溶けちゃわないか不安なんですけれども、一応可能性としてはある。

 他にも、薬の外カプセルに使えたり保存(物を絹できっちり包んでしまう)にも使えたり……

 とまぁいろいろと絹の使い道はあるわけです。

 フィルム


 加工性や強度も絹の魅力ですが、やはり一番のポイントは生物に優しい成分であること。

 私たち生物に元々入っている成分(のはず?)だから人体に影響を与えることはない。

 化学繊維などは化学物質が入っているので影響もあるのでしょうが、絹なら大丈夫。

 さらに、体の中に入れた絹もあとできれいさっぱり分解することができる。

 流石に骨とかを分解されては困りますが、要らなくなった部品を分解できればゴミも出ないで地球にやさしい。

 そう。絹を使えば多くの物がエコ商品になっていくのです。

 エコなコップ、エコな電子部品、エコな金属部品……

 これら全部を絹で作れるというのだからすごい。

 ハート

 もしも実用化されたらゴミ問題も解決してしまう!?

 かもしれませんね。




 まぁ個人的に欠点を考えてみると結構あります。

 1つ目は、冒頭でも書いた生産能力の低さ。

 絹は蚕の糸からしか作れないので、たくさん使うとなると必然的に蚕がたくさん必要になる。

 場所もいるし植物もいる、コストは数十倍になるでしょう。

 果たしてどこまで生産能力を上げられるのか、もしくは蚕以外から絹を作る方法があるのか……

 これが今後の課題になりそうです。

 
 2つ目は、絹に含まれるたんぱく質の安全性。

 人体に元々含まれている物質なら、大半は摂取しても人体に影響を及ぼすことはない。

 しかし大量に摂取した場合はどうなるのか。

 どんな物質だって多すぎても少なすぎてもいけないというバランスがあるはず。

 唯一大量摂取が許されるのは水くらいでしょう。

 絹カプセルによる薬を大量に使った結果、新たな病気が生まれたら……

 絹にあるタンパク質の具体的な名前は書かれていませんが、過剰に摂取しても安全なのかどうかは詳しく調べる必要があると思います。


 そして3つ目は、歴史の崩壊。

 あまり話題にはなっていないことだと思いますが、実は大変なことかもしれません。

 物が全て自然に帰ってしまうのならば、いつか人類が滅亡したときには何もかも跡形もなく消えてしまう。

 そうすると空白の1000年……みたいなのができる可能性があります。

 昔にあったもので考えてみましょう。

 もしもピラミッドが分解される物質でできていたら?

 もしも縄文土器が分解される物質でできていたら?

 もしも恐竜の化石が分解される物質でできていたら(流石にないだろうけど)?

 昔の文化も、昔の道具も、昔の生物も発見されることは無かったはず。

 人類の痕跡が何もかもなくなってしまうことはないでしょうが、まぁ可能性の一つとして。

 手



 

 ちょっと批判の多い内容になってしまいましたが、別に嫌なわけではありません。むしろ賛成派です。

 特に分解できる電子部品、なんていうのは惹かれますねぇ。

 100年後くらいにはできてますかね?







 Thank you.






 

 

 
  
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次回のスーパープレゼンテーション考察延期について




 来週の火曜日に書く予定の考察記事ですが、

 個人的事情により木曜日公開とさせていただきます。

 そんなわけで読者の皆様どうかよろしくお願いします。


 お辞儀

 

 
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スーパープレゼンテーション考察 ~信頼関係を持った支援をしよう~




 今回のテーマ動画

 Ernesto Sirolli:Want to help someone? Shut up and listen!

 訳:『誰かを助けたい?なら黙って聞け!』

 動画リンク(日本語字幕付き)




 さて、

 今回のプレゼンタイトルは語調が強くて少し不快になった人はいるかもしれません。

 黙って聞け!!なんて言われると嫌な気持ちになるし、そんなことを言う相手もお堅い人だと思いがち。

 プレゼン者の見た目も初老の気難しそうな人、という印象ですしね。

 しかしプレゼン内容を聞いてみると決してそんなことはなく、むしろ最近あったプレゼンの中では最もユニークにあふれた内容になっています。

 話し方はやり過ぎなほどに抑揚と身振りが激しいし、内容も失敗談などがあって面白い。

 もちろんプレゼンで得られる教訓も役に立つのでぜひ1度は見ていただきたい。



 そんなわけで本題。

 今回のテーマは「支援」「つながり」

 人間ならば誰しも1度は支援をしたことがあるでしょう。

 ボランティア活動をしたり、どこかの国のために募金をしたり、あるいは身近な人の手伝いをしてあげたり……

 「情けは人のためならず」と格言にあるように、誰かにした支援は巡り巡っていつか自分自身の利益にもつながる。

 ビジネスでもそう。

 最初は支援のつもりで建てたチェーン店が、次第にその町に普及していき、結果的に店の有名度を上げ利益アップにつながっていく。

 支援とは、する側とされる側両方が得をする関係、いわばWIN-WINの関係を作ることなのです。

 信頼

 
 しかし、全ての支援がうまくいくわけではない。

 相手のために送ったものが相手のためにならないこともあります。

 飢餓で苦しんでいる人たちに札束を送っても何にもならないし、住む家がなくて苦しんでいる人に食べ物を送っても無意味。

 相手の環境を知らないがゆえに支援が役に立たないことも。

 
 今回のプレゼン者であるエルネスト・シロッリ氏は、そのような失敗談をはじめに語ります。

 彼はかつて貧困国だったアフリカ各国に対して技術支援の活動をしていました。

 技術支援とは、農作物を栽培する方法や生活に役立つものを作る技術を与えることです。

 彼もアフリカの人たちを幸せにしてあげたいという思いを胸に秘めてアフリカへ向かったことでしょう。


 しかし、やることなすこと全て失敗。

 相手に対して良い態度で接した、できることは全てやった。

 アフリカは肥沃な大地が多く、できる農作物はイタリアで作る3倍の大きさ。

 それでも村人は動かないから自分でトマトを作り始め、素晴らしいトマトができた。


 でも……


 さあ収穫しておいしく頂こうというその前日。

 野生のカバという名の悲劇は訪れた。

 夜中に河からやってきた200頭ものカバたちは、たわわに実った美しいトマトを食べつくしてしまった。

 よほどお腹がすいていたのでしょう、全部です。全部。

 200頭ものカバの夕飯になったのだからトマトの量も半端なかったはず。

 やってきたカバは口をグワッとあけて食らいつくし、

 翌朝トマトのないトマト畑を見た彼は口をポカーン。

 「(´゚ω゚)ト……トマトがない!!カバに食べられた!!」と彼が村人にあわてて話すと、

 村人は一言。


 「しってた」


 この時彼は理解したのだ。

 カバが食べてしまうから農作物を作らなかったのか……と。

 泥


 エルネスト氏のような失敗は他にも多くあります。

 彼曰く、なんと西洋諸国のほとんどが同じような支援方法で同じような失敗をしているとのこと。

 アメリカ・イギリス・フランスなどなどがアフリカに対して莫大な資金を援助してきましたが、その多くが失敗。

 さらに、一部では西洋諸国による資金援助を有害とみなす人も。

 プレゼンで挙げられているのは、アフリカ出身で当事者とも言えるダンビサ・モヨ氏。

 彼女による批判の要点だけを説明すると、

①援助した金の多くが国家元首(首相のようなもの)や官僚のもとで隠され、市民に行き渡る金があまりにも少ない

②援助金の多さゆえにアフリカ諸国が他国からの援助に依存し、自らするべき努力を怠っている


 だから西洋諸国による無駄な資金援助は有害だと彼女は主張します。

 
 彼はこの2つに加え、もう1つ失敗の理由を話します。

 それは「支援者がアフリカ人を上から目線で見ているから」。

 ある本の著者・シューマッハーは「人々が支援を必要としてないのなら放っておくのが最適だ」と書いています。

 だから、何でもかんでも思いついたことを支援すればいいわけじゃない。

 相手自身だけで可能なことには支援をしない。

 相手が支援を求めてきたときだけ支援をする。

 つまり、相手の行動を「尊重」することが支援の第一原則なのです。

 和


 彼の支援方針はそこから大きな転換をしました。

 出合った人にむやみに自分のアイデアを伝えようとせず、まずは人と話をする。

 まずは黙って相手の話を聞く

 できることなら、大勢の人が議論を交わすところではなく1対1で話せる場所で聞くのが好ましい。

 大勢の前ではしにくい話や秘密にしておきたい話もありますからね。

 で、人の話を聞いて相手のやりたいことや悩みを探り、相手からの要請に応じてのみ支援をする。

 やりたいことにだけ支援をして、やりたくないことには支援をしない。

 まぁ当然と言えば当然ですが、支援支援と考えていると意外と見逃してしまう部分かもしれません。

 
 黙って相手の話を長い間聞いている……

 効率としてはかなり悪いと思いませんか?

 話ができる人を探しに時間をかけ、人の話を聞くのに時間をかけ、できるのは1件のみ。

 時間も使うし労力も使うし、その割には効果が小さい。

 100人分くらいの金をワッと配ってしまう方が時間的にも労力的にも楽かもしれない。

 でも、それは間違い。

 彼が「黙って聞く」支援方法に変えたところ、3日後に初めての依頼。

 その依頼をこなす姿を他の人たちが見てさらに依頼。

 依頼をこなしてもらった人が口コミで周りに広めてさらに依頼。

 最初の1年は27件しかこなせなかった支援が、現在では4万件以上。範囲も300地域に及ぶ。

 まさに曲線風に伸びていくと言ってもいいでしょう。

 依頼が依頼を呼び、ネットワークのように広がっていく…それが「黙って聞く」支援なのです。

 ネットワーク



 現在、全世界で「起業家」が注目されています。

 起業家とは、独自のアイデアを活用して新しい企業を立ち上げていく人々。ベンチャー企業がそんな感じですね。

 組織の中では決して得られない斬新なアイデアを生み出すために需要はますます上がっています。


 しかし起業家には大きな壁が2つあります。

 1つ目は、計画を立ててしまうことで自ら自滅を招いてしまうこと。

 起業家には熱意がある。エネルギーもある。そして目標もでかい。

 大きい目標について計画を立てようとすると、とてつもない時間や労力がかかると知ってしまう。

 すると自分が目的を成し遂げられるかどうか不安になり、起業に踏み込めなくなるのです。

 起業とは遠くを考えないで始めること。対して、計画とは遠くを考えること。

 つまり起業することと計画することは相反した存在。

 起業するなら計画をしてはいけないし、計画するなら起業はできないのです。

 
 2つ目は、仲間が少ないがゆえに経営として破綻すること。

 起業家のほとんどは数えるほどのメンバーから始まります。もしかしたら1人で始めようと考える人もいるでしょう。

 だが現実を考えると、経営には

・良い商品……「技術」「製造」
・良いマーケティング……「話術」「販売」
・金の管理……「管理」

 この3つがどうしても必要。

 そしてこの3つを同時にこなせる人間は存在しない。物理的に無理です。

 何かを作りながら他国へ行って販売ができるのか?

 高い技術の追求と金の管理が同時にできるのか?

 「互いに欠点を補い合う」人間という種族として不可能。


 世界の大企業の中に、1人で企業を立ち上げた人は1人もいません。

 カーネギー(鉄鋼の企業)、グーグル、ヤフー……

 成功した全ての企業は始めたとき1人じゃなかった。

 逆に言えば、1人から始めて成功した企業は1つもない

 人間だもの


 結局、起業家が必要としているものは起業に対するアドバイザー。

 起業した際に必要なものを教えてくれたり、起業や運営のノウハウを教えてくれる存在。

 起業家が持っていない能力を持つ仲間を紹介する存在。

 これらの「知識」や「人材」を熱意ある起業家に支援するのです。

 でも支援に一番大事なのは「熱意ある人にのみ支援すること」。


 最近何かと災害が多く支援をする機会も増えている今には一番いい教訓。 
 
 考え方を応用してみれば、子育てや介護・部下の育成にも役立つかもしれません。






 Thank you.








 
関連記事

スーパープレゼンテーション考察 ~詩で創造する自信と自身を描こう~

 
 今回のテーマ動画

 Sarah Kay:If I should have a daughter ...

 訳:『もしも私に娘がいたら……』

 動画リンク(日本語字幕付き)



 さて、

 今回は内容に入る前に少しタイトルについて説明。

 私が気になったのは、タイトルに入っている「If I should~」という文法。

 あんまり見たことのないものだったのでパソコンで調べてみたところ、日本語訳で「万一~なら……、もし~なら」という仮定法(有り得ない話に使う時)のようです。

 仮定法というと、「If I were~」「If S 過去形~」の形を真っ先に想像してしまいますが、なるほどこの使い方もあるのかと知って少し驚き。

 まぁ知らなくてもいい表現方法だと思います。詩人ならではの表現といったところかと。

 文章としてはあまり見ない使い方だったからつい説明を。受験生の方は参考に。



 というわけで本題。

 今回のテーマは「詩」「人生」

 分かれ道


 詩。現代に生きている私たちとしてはなにかと難しいもののように考えがちな分野です。

 自分の思いを表現するのでさえ難しいのに、加えて対比やら反復やらいろいろな技法を入れて書かなければならない。

 さらには一つ一つのキーワードにも深い意味を込めなければならない。

 詩というのは文学でも最も難しい分野だと言っても過言ではないだろう……

 …そう思っていた時期がありました。


 しかしスーパープレゼンテーションで紹介される詩やたくさんの詩(教科書で紹介されないような詩)を見てみると、決してそんなことはないとわかってきました。

 詩とは何かについて、我らが大先生・ウィキペディアで調べてみると、

 「言語の表面的な意味(だけ)ではなく美学的・喚起的な性質を用いて表現される文学の一形式」(wikipedia本文より抜粋)。

 また詩の中にも様々な種類に分かれており、どのような文章が詩と言えるのかは明確にわからない。

 日本の分類でも「自由・定型詩」とか「文語・口語」などがあるところから見ると、自由性はかなりありそう。

 昔の詩人が書いた詩も人によってまちまち。

 ある人は反復やひらがな表現を大いに使っていれば、またある人は単純に感情を交えた事実を書き記している。


 現代風に例えるのなら、ブログのようなもの。

 短く書いてもいいし長く書いてもいい。表現方法も特に決められてはいない。

 必要な部分は自分の意見や感情を書くことと文字を書くことだけ。

 そう考えると、実は詩を書くことが一番簡単なのかもしれません。まぁその書く内容が一番ハードル高いんですが(笑)

 人間だもの

 
 
 今回のプレゼン者・サラ・ケイ氏は、感情をありのまま周りに表現する自由形の詩人。

 プレゼンの開幕から、彼女は「もしも娘がいたら」をテーマに自分の詩(妄想?)をしゃべります。

 娘がいたら――――

 私のことは"B地点"と呼ばせたい。私のところへたどり着けるように。

 手の甲には太陽系を書きたい。宇宙全体のことを分かるように。

 独りで世界を救おうとしなくていいと教えたい。全てを受け止めるのはできないから。

 娘が悲しんだ時は、チョコで癒してあげる。

 チョコでダメなら、長靴を履いて雨で流してあげる。

 ガラス製の船底から世界を見てほしい。

 人の心の先端にある銀河を顕微鏡で見てほしい。

 『世界は砂糖でできているよ 怖がらずに味わってみてよ』と言ってあげたい。

 あなたは望むことを諦めない女の子。歌うことをやめないで。
 


 ……






 ……と、実際に言った内容を少し縮めたものですが、

 まぁ皆さんのほとんどがこれを聞いて思ったかもしれませんね。

 いやぁ……いったいぜんたい……

 何を開幕から言っているんだと

 何を言っている


 そもそもこれは詩なのか?

 起承転結はないし、娘にしてほしいことがちょいちょい自分の体験談になっている。

 さらには観客に語りかけているのか仮想の娘に語りかけているのか表現がはっきりしない。


 要するにグッドではなく……

 ファンタスティック。

 ちぐはぐだけど…着地点もおぼつかないけど…一番伝えたいことは分からないけど…

 自分の感情に嘘偽りなく自分の感じるままに表現している。

 これが彼女。

 この詩は「サラ・ケイ」であって「サラ・ケイ」にしか作れない。

 だから彼女の詩を聞いた後、皆が立ち上がって賞賛しているのでしょうね。多分。

 

 サラ氏が作る詩の元となるのは「スポークンワード」。

 詩と演劇の2つを併せ持った、詩の朗読パフォーマンスと言える存在です。

 両方を好んでいた彼女は、人に見られることを苦手とするにもかかわらず関心を持ちました。

 彼女が最初に書いたのは怒りの詩。朗読会に参加してからはいろいろな種類の詩を「14歳の気持ち」をテーマにして読むように。

 読むたびに聴衆の多くから共感を得られることは、彼女にやりがいを感じさせるには十分の理由だったでしょう。

 
 スポークンワードに対するステップは3つ。

 1つ目は「自分はこれができる」と感じた時

 自分が初めてやったことが他人から褒められたり、他より良い成績を取った時などがこれにあたるでしょう。

 2つ目は「好きだからこれを続けたい」と感じた時

 自分自身が長い間続けていきたいと思えるかどうか。多くのものがここでふるいにかけられていきます。

 3つ目は「自分ならではのテーマを扱おう」と決めた時

 自分の詩をより良くしていくためには、自分をさらけ出さなければならない。

 彼女は「詩とは、それまでの人生で得た全ての経験や知識を頼りにして未知の領域に挑むもの」と言います。

 未来の扉


 しかし、詩を書いて周りに表現することは時に恐ろしいこと。

 いつも周りが共感してくれるわけではないし、逆に批判をもらう可能性もある。

 詩の文は感動させる内容が多いだけに綺麗事と言われることもあるでしょう。

 もしくは、内容によっては普通の人とは違うというレッテルを貼られるかもしれない。精神が弱かったり批判への耐性がない場合は逆に傷つくこともあり得る。

 ブログを書いている人でも、匿名からの批判や悪口中傷を怖がる人は多いと思われます。


 そこで彼女が子供たちに詩を教える時、自分の中でテーマにできることを10個リストに挙げさせる。
 
 もちろん10個の中には他人と似通ったものがあるでしょう。

 他にも、自分と正反対のもの、意味は同じだけど表現が違う、自分が全く知らないものがあるはず。

 似通ったものがあることは落ち込むことではありません。

 むしろ他の人の共通点や違う点を探して自分のテーマを吟味することが重要なのです。

 吟味をして自分だけのテーマを見つけることで、小学生でも簡単に詩が書けるわけですね。


 また、詩を書くには感情が必要です。文章にできるだけの熱い感情が。

 最近では熱く分からない事に挑む人は馬鹿とかカッコ悪いとされ、感情を表さずクールに効率よくできる事をこなす人をかっこいいとする風潮があります。

 ですが見た目がクールな人は、できないことには挑まない消極的な人ともいえます。

 子供の内から消極的であるよりは、できるだけ熱い心を持っていてほしい。

 そして、熱い心を作り出す元となるのが詩。

 積極的に物事に取り組み感情を文章にし、詩を生み出す。熱い心と同時にクリエイティブな感性を作り出すもとにもなるでしょう。

 詩こそ子供の心を育む一番の手段と言っても過言ではないでしょう。

 熱くなれよ!!


 さて、先ほど言った3つのステップ。

 3つ目の次には何があるのでしょうか?

 答えは「終わりがない」

 何度も新しいことに挑戦し続け、新しい詩を生み出し続ける。

 たとえ自分の書いた詩が評価されようとも、評価された表現にこだわらず常に冒険する。

 常に古い自分を斬り捨てて新しい自分を作り、その自分すら斬り捨てて超えていく。

 その時々の自分だからこそ書ける詩を作っていくのです。

 本人曰く「まずは、『私 これできる』と感じること。」

 できると思って、続けたいと思って、自分らしさを作り上げていく。

 子供のころに作り上げたそれらは、きっと将来のあなたの役に立つはず。




 今回、詩というテーマをもとに書いていきましたが、内容的にブログとかなり共通する部分はあったと思います。

 ブログも「このテーマについて語りたい!!」という熱い感情がなければ書けないし、文章も進んでいかない。

 自分らしさを作るために文章表現も変えていく必要がある。

 そしてコメントもらったり拍手もらったりすると顔がにやけるほどうれしい。続けていてよかったって思う。

 でも、評価された時期にしがみつくことなく常に新しい記事を作り続けなければいけない。

 いやまぁ別にブログに義務なんてないんだけども(笑)


 ブログのいいところは、ブログ開設当初から今まで全ての記事を見られることですね。

 もうね……ブログ書いた人が昔の記事を見たら赤面もの。

 恥ずかしくてもう見られませんよ。全然違う人が書いた気がするし、自分が書いたって思うと今との違いになんかやっぱり気恥ずかしくなる。

 内容も文章表現も今とはかなり違う。

 時々直したいって思う記事はたくさんあるんですがね……あえて直しません。
 
 昔と今とでは違うし、昔と今とどちらがいいかは分からないけど、これがブログのあるべき姿なんでしょうね。

 あるいはこれが私……「天癸ワヤ」のブログなんでしょう。



 番組ナビゲーターの伊藤穣一さんは「クリエイティブな表現をする自信」について語っていましたが、文学というか創作活動全般において自信は一番必要だと思います。

 まず、自信がなかったらブログ立ち上げて記事なんて書けないという(笑)

 彼女も本当に自信たっぷりでしたね。

 前半部分は、何言ってんだこいつ…という内容を臆することなく笑顔で語り、プレゼンの最初から最後まで笑顔のまま。

 見習いたいものです。


 


 何はともあれ、当たって砕けろの自信を持つことが大事です。

 
 
 


 Thank you.






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スーパープレゼンテーション考察 ~知識の共有は切れ味鋭い諸刃の剣~



 
 今回のテーマ動画

 Sarah Parcak:Archeology from space

 訳:『宇宙からの考古学』

 動画リンク(日本語字幕付き)


 Gary Kovacs:Tracking our online trackers

 訳:『オンライン追跡者を追跡する』

 動画リンク(日本語字幕付き)


 
 
 さて、

 今回は動画2本立て。

 分野は全く違うものですが、「情報のシェア」について語っているのが共通点?

 それから現在の技術で「過去」と「未来」についてそれぞれ対照的に話をしているのも、ある意味この2本立てにした理由と言えるでしょう。

 1回ざっと見ただけでは、なんでこの2本?と思うかもしれませんね。

 
 

 では1本目。

 1本目の動画テーマは、「考古学」「宇宙」

 私たちが宇宙の存在を知ったのは結構最近の方で、宇宙への理解が深まっていったのはさらに最近。

 実際、一番地球から近い月に人類が到達したのも50年前くらい。

 しかもいろいろな研究で太陽の外・銀河の外にはたくさんの星があるとわかったため、宇宙のなぞは深まるばかり。

 地球以外にも生命体のいる星はあるのか、

 星と星を簡単に短時間で移動する手段はあるのか、

 宇宙の終わりはどこなのか。

 今後さらなる研究が続いていくだろうと思われます。

 そう考えると、宇宙技術とは最新技術が豊富に詰まった技術と言えるでしょう。


 宇宙


 今回のプレゼン者・サラ・パーキャック氏。は考古学者。

 幼少時にとある貝殻のような化石に魅力を感じたことから、考古学を専門として生きていくことに。

 常識から言って化石というと、アンモナイトとか三葉虫とかですね。ほんとは新生代とか古生代とかまぁいろいろあるのですがそこらへんは省略。

 最初は1つ見つけ出すのに大変だった化石も、経験を積み重ねることによって段々とコツをつかんでいきました。


 
 そんな彼女が関わった研究の一つにエジプトの発掘調査があります。

 エジプト……ナイル川が近くにあることから、古代ナイル文明が発達した場所と言われています。

 その歴史は4000年以上。歴史の長さで知られる中国にも劣らないほどの深い歴史を持っている。

 4000年の歴史、当然古代遺跡やらかつて栄えていた町やらがわんさか。昔の土器や武器や食べ物などなど…

 化石発掘とはまた違った方向にはなりますが立派な考古学の一つです。


 しかし、古代遺跡発掘の前にある大きな壁が立ちはだかった。

 発掘技術はあるけれども、問題は広さ。

 なにせ調べる範囲はエジプト全域。日本全域よりも面積としては大きい。

 説明不要にでかい。広い。

 私の住んでいる地域にもいくつか発掘地域がありますが、大体家2,3件分くらいの広さ。

 それだけの面積を調べるのにもいろいろ手間がかかると思えるのに、エジプト全域って……

 なんというムリゲー。

 しかも、今のナイル川とかつてのナイル川の位置は違うらしく、もしかしたらエジプトの都は今のナイル川の場所にあったのかもしれない。

 さすがに川の中に潜って発掘はできないので、もしそうだったらお手上げ。

 ロケット

 
 そこで彼女が使ったのは、衛星画像。

 地球の周りには衛星が回っており、衛星のカメラで撮った画像を日々いろんな省庁に送っている。

 当然その衛星画像にはエジプトに関する画像もあるはず。

 遠くからエジプトを見ることで、地形から遺跡の特徴をつかむことができるというわけ。

 さらに衛星画像には赤外線カメラという機能が付いており、いろいろと見方を変えて土壌の化学的変化などを色で見分けることができる。

 動画で見ただけでも、普通のや赤青・緑とピンクバージョンなど種類は様々。

 他の衛星画像と組み合わせたりデータも利用すればいろんな事実が分かる。

 
 彼女はこの衛星画像とNASAのデータを活用して、当時あったナイル川の位置を推測。

 次にその地域から遺跡とみられるような地形的特徴を見つけ、発掘。

 そして当時の物らしき陶器の地層を発見しました。陶器の存在は人がかつて住んでいたことを表します。

 地層としての年代もその街が発達した時代と一致します。

 また、その地層からは他にも宝石を加工したようなものをいろいろと発見。宝石の加工はかなり技術の高い街……すなわち重要な都市でないと発展しません。

 彼女が捜していたのは「イチタウイ」という街の遺跡ですが、宝石を加工していたのが事実ならイチタウイは重要な都市であったのかもしれない。

 そうならば彼女の研究は大きく前進します。


 しかし課題もある。

 そもそもその遺跡がイチタウイだったのかははっきりとしていないし、

 宝石もたまたま見つかっただけなのかもしれない。

 他にも調べなければならないことや裏付け調査などもいろいろあることでしょう。

 彼女の調査と研究はまだまだ続きそうですね。



 なんにしても、NASAや衛星による知識を共有したことで研究が一歩前進したのは確か。

 昔の名言にも「知識の共有ほど素晴らしいことはない」と言われています。

 インターネットを利用することで昔よりも簡単に知識の共有ができるようになっている現在。

 たくさん他の人と知識を共有するためガンガンインターネットを使ってほしいところ……




 ネットワーク




 と。








 そこに待ったをかけるのが、次のプレゼン。

 テーマは「インターネット」「個人情報」

 
 最近、情報の流出が個人企業両方とも相次いで起こっています。

 ある人の情報は何気なく発信したツイッターの情報から、

 ある企業の情報は何気なく受信したメールについていたコンピューターウイルスから。

 また、いろんなサイトがパソコンの検索履歴などをチェックして個人の好みや考えを手に入れるといったことが、巨大ビジネスとして発達しています。

 youtubeでとある歌手の曲を聞いたらその歌手のCDをサイトの一部に宣伝として載せ、

 ニコニコでとあるゲームの実況を見たらそのゲームを宣伝に載せる。

 私たちが何となく見ている「おすすめされた商品」は、悪質な第三者が盗んだあなたの情報から作り出しているのです。

 もう1つ、著作権について。

 誰かが書いた絵や音楽・文章などには全て著作権がついているのですが、これを無視している人があまりにも多い。

 私たちのほとんどが、著作権を無視している画像や音楽を聞いているだけにあまり強く言えませんが、著作権の無視がされているのは確実です。

 作者側も自分の名誉を考えると気軽に言い出せないだけに、暗黙の了解としてしまいがち。

 利用者側・作者側双方にとってグレーゾーンと言える分野ですね。
 

 そんなわけで自由自由とうたわれているこの世の中ですが、

 自由が尊重されるのに対して個人のプライバシーや権利は驚くほど適当に扱われている。

 住所や名前・自画像などが躊躇なくネットに流出したり、手に入れた情報を断りなく勝手に利用されている。

 いわば権利の無法地帯。

 自由が権利を支配しているとも言えましょう。

 支配


 プレゼン者・ゲイリー・コバックス氏は、この状況に怒りを持つ1人。

 1人の娘を持っているから、勝手に情報を利用される子の父親としての怒りもあるのかもしれません。

 彼曰く、

 『「情報の共有」は確かにいいことだけど、自分が公開してほしくないと思う情報までも勝手に手に入れ勝手に利用するのは問題だ』

 とのこと。

 人間が1日にネットを使う時間が段々と上がっていくだけに、いつか大きな問題となりかねない。

 というかすでに企業の情報流出とかで大きな問題となっている。


 しかしまぁ、いきなり「誰かにあなたの情報は盗まれている」と言われてもあまりピンとこないでしょう?

 盗っている本人は見えないわけだし、何を盗まれているのかもわからない。

 そして情報が盗られたからといって深刻な状況になるのはごくごく稀のこと。

 ヤバいことになるなんて、自分で顔写真をアップしたり住所を発信したりいかがわし過ぎるサイトを開いた時ぐらい。

 どちらかというと自業自得といった部分が多い。

 見えないからあまり問題にならないわけです。


 じゃあどんな人が盗んでいるのか見えるようにすればいい。

 そこで彼が薦めるのは、「Collusion」というツール。

 プレゼン内で出しているのはFire fox(狐)用ですが、検索すればgoogle chrome(クローム)用のツールも手に入ります。

 当然無料でダウンロードできます。私も興味本位で入れてみました。

 グーグル機能として取り寄せられるから安全性も高いと言えるでしょう。

 で、

 このツールを使うことで、そのサイトを見ている間何のサイトがこちら側にアクセスをしてきているのかが分かります。

 青色のが自分からアクセスしているサイト、赤色がパソコンに通信している有害サイト(大抵ブロックされている?)、灰色が通信しているサイト。

 狐版とクローム版では少し性能に差がありますが、本質はほとんど同じ。


 せっかくダウンロードしたことだし、どのサイトでどれほど盗んでいるサイトが出てくるのかを調べてみることに。

 まずはyoutube。ここは大体1リンクにつき5~10個くらい。

 次にニコニコ。ここは平均10個くらい。

 まとめ速報は……20~30個。

 個人ブログ……10~30個。

 ウィキペディア……1個。すごい。

 スーパープレゼンテーションサイト…1個。

 こんな風で大体1リンクあたり平均10個でしょう。

 つまりまとめなどで100記事くらい見ていたら1000個のサイトにストーカーされることに(笑)

 まぁかぶっているサイトもあったからそれを除くと、100個くらいでしょうか。

 1日あたり100個のサイトが毎日あなたのことを監視しているとしたら……ちょっとは危機感があるでしょうか?



 彼は言います。

 「ネットを使うためにプライバシーを犠牲にしてもいいのか」

 と。

 ネットによって得る情報と自分が守りたい情報……

 情報を守ることで得られなくなる情報もあるでしょう。

 皆さんはどちらを大切にしますか?



 天秤





 「知識の共有」について、良い点と悪い点を語った2つの動画。

 そして知識の共有が簡単に行えるインターネット。

 生かすも殺すもあなた次第。

 自分を栄えさせるのか滅ぼすのかもあなた次第。




 
 
 
 Thank you.







 
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天癸ワヤ

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 2016年9/14再開 リンクフリーです。
 初心者でもわかりやすいよう紹介を心がけるメイプルストーリーのブログ。

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